矯正治療とは歯並びやかみ合わせを整え、歯が正常に機能するように歯列を整える治療です。矯正装置を使って歯に弱い力をかけ、ゆっくりと歯を動かしながら歯並びやかみ合わせを直していきます。
歯並びやかみ合わせが整うと、見た目が整った美しい口元に。そのほか、清掃性が向上することでむし歯や歯周病のリスクが下がる、かみ合わせのバランスが良くなり咀嚼機能が向上する、発音が良くなるなど全身へも良い影響が期待できます。
当院で矯正治療を担当するのは、東京医科歯科大学病院・矯正歯科に在籍中の歯科医師です。そのため、お子さんの歯並びに心配な方は、矯正治療を始める時期やその際に必要な装置や治療方法を、大人の方もその方にあった治療方法を提案させていただきますので、どうか安心してお任せいただければと思います。
矯正治療の種類は大きく分けて、永久歯が生え揃う前(混合歯列期)に、発育に合わせて永久歯が並ぶスペースを作る「小児矯正」。永久歯が生え揃った後に、正しい歯並びに誘導する「成人矯正」があります。また、当院では、矯正装置が目立つことが気になっている方の「目立たない矯正」や、ピンポイントの歯並びを短期間でリーズナブルに治療する「部分矯正」といったご要望の多いニーズに対応したメニューも用意しています。
こどもの矯正治療は、現在の歯並びなどの問題点を解決することだけでなく、将来的にかみ合わせの良いきれいな歯並びを作るための土台作りの役割を担っています。
こどもの頃は、歯の生え変わり、習癖、むし歯などの口腔衛生上の問題に加えて成長に関する骨格的な問題等、歯並びやかみ合わせを悪くする原因を多く抱えています。
骨格的な問題を改善すること、口の周りの筋肉の発育を促すこと、口呼吸や舌の癖などを治すことによって将来的にきれいな歯並びを獲得し、維持しやすい環境を作っていきます。
一般的には、上と下の前歯が4本ずつ生え変わる7、8歳頃に矯正治療を始めることが多いです。但し、生え変わりや成長には個人差がありますので、歯並びが気になりましたらまずは一度ご相談ください。
(下記にない装置でも症状に応じて使用する場合があります。)
子どもの歯が生え変わる時期に、あごの発育に合わせてゆっくり広げていく矯正装置です。
短期間で上顎の横幅を広げるための固定式装置です。
上顎前突(出っ歯)になっている場合の治療で使用する装置です。また上の奥歯を後ろに移動させてスペースを獲得する場合にも使用します。
上顎骨(上あごの骨)が成長不足で反対咬合(受け口)になっている場合の治療で使用する矯正装置です。
下あごの成長が不足しているために歯並びが悪くなったり、上の前歯が出ているような状態になっているときに使用します。
矯正治療は見た目の改善だけでなく、全身の健康維持のためにも有効な治療です。歯並びがきれいに整えば、むし歯や歯周病のリスクを軽減できますし、かみ合わせが整うことで消化機能にも良い影響を与えます。20~30代の方はもちろん、40、50代の方も、歯と歯の周りの組織が健全な状態であれば、年齢に関係なく矯正治療を始めることが可能です。
ただし、歯周病が悪化していて骨が減ってしまっている場合には、歯周病の治療を優先的に行う必要があります。
一番スタンダードな矯正方法で、ほとんどの歯に対応可能です。
一つ一つの歯に「マルチブラケット」という装置を使用し、ワイヤーの力で歯を動かしていく、最もスタンダードな矯正治療の方法です。
ワイヤー矯正とも呼ばれるこの治療方法の特徴は、適用できる症例が一番多いこと。マウスピース矯正では対応が難しい症例でも、ワイヤー矯正なら歯並びを改善できるケースが数多くあります。装置やワイヤーの力を1本1本の歯にしっかりとかけられるため、効率的に歯を動かすことができ、治療期間も短く済む点もメリットです。マルチブラケット矯正は細かい調整がしやすいので、仕上がりもきれいです。
歯の表面にブラケットと呼ばれる装置をつけてワイヤーを通し、引っ張る力で歯を移動させます。月に1回程度、調整を行いながら歯を整えていきます。
上の歯は舌側矯正、下の歯は表側矯正で治療する矯正治療です。表側矯正矯正より目立ちにくく、歯並びを整えることができます。
マウスピース矯正とは、ワイヤーを使わずに、透明なマウスピース型の装置で歯並びを矯正していく方法です。
従来のワイヤーに比べると、矯正していることが目立たないのが特徴です。
※マウスピース矯正は歯並びによっては、対応できないケースもございます。
当院では、大学病院矯正歯科に在籍中の歯科医師が担当いたします。
豊富な知識と経験に基づいた矯正治療を受けることができます。
歯並びやかみ合わせのお悩み、治療のご希望、矯正治療で気になっていることや不安なことをお話しください。
口腔内の写真やレントゲン撮影、CT撮影などを行い、正確にお口や骨の状態までを確認します。
患者さまのお口の状態や治療計画をご説明します。
矯正装置の調整を行います。
小児矯正と成人矯正では、治療の流れや期間、次回来院時のタイミングも異なりますので、担当医より御説明させていただき、進めてまいります。
治療完了後は後戻りを防ぐために保定「歯並びを安定させる期間」が必要になります。
歯に取り外し式の保定装置(リテーナー)を装着して、歯が後戻りするのを抑え、歯を安定させます。
最後のこの期間も歯並びを安定させるためには重要ですので、最後まで一緒に頑張りましょう。
2017年 東京歯科大学 歯学部卒業
2017年 東京医科歯科大学病院 歯科医師臨床研修
2018年 東京医科歯科大学病院 矯正歯科 入局
2022年 東京医科歯科大学病院 矯正歯科 医員
2022年 医療法人 廣正会 寺内歯科医院 兼務
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会